野菜づくりが楽しくなる!
畑にやさしい 自然と農薬と肥料
『監修 木嶋利男』
魚介類を購入するとき、天然物か養殖物か気になります。しかし野菜は、山菜の一部を除いてほとんどが天然物でなく栽培されたものなので、天然か栽培かを気にすることはないでしょ。ただし、一応どのような肥料や農薬を使用したかどうかなどの栽培歴や北海道産のジャガイモや沖縄県産のゴーヤーといった生産地は確認できます。日本の野菜類は農林水産省に品種登録されているだけで154種類あり、そのうち流通しているのが約80種類あります。そのほとんどの野菜の原産地は海外です。
原産地で栽培した野菜は適地であるため、病害虫はほとんど発生せず問題となりません。ところが、土壌や気象などの環境条件が異なる伝産地以外で野菜を栽培すると、生育温度の不一致や養水分の過不足などから、栄養不良や病害虫の発生などの問題が生じます。これを解決する手段として使用されるのが、いうまでもなく肥料と農薬です。
●肥料は科学的に合成した物と、自然界に存在する材料を用いた有機質肥料があり、農薬も肥料と同じ化 学農薬と自然農薬があります。
●病害虫は主因(病害菌や害虫)、素因(野菜の体質)誘因(温度や湿度などの栽培環境)の3条件がそろって初めて発生します。
本書は、★病害虫防除ではコンパニオンプランツなどの組み合わせと対象病害虫
★自然農薬の作り方や使用
★土づくりの物理性と生物性、化学肥料と有機肥料
などを実践中心に解説し、科学的な裏づけも追述しました。